「あれ、先生なんで顔赤いんですか?」
そんな智也から視線を外すと、教卓近くの女子生徒に声をかけられた。
どうやら顔が赤くなっているらしい。
「……っ、先生ちょっと忘れ物しちゃったから取りに行ってくるわね」
とりあえず私は逃げるように教室を出た。
息を整える。
落ち着け、智也を見てはならない。
それに制服を着てる智也を見ると、やっぱり彼は高校生なのだと思った。
「よしっ」
気合いを入れ直し、今度こそは大丈夫だと思い教室へと入る。
けれどその日の授業は黒板の板書、教科書を読むということをひたすら繰り返し、生徒たちを見ないようにした。
そのため本当につまらなかっただろうなと思い、心の中では生徒たちに謝っていた。



