「もうすぐ授業始まりますよ?」
「あ、はい!そうですね…!」
私は異変に気づかれる前に職員室を出て、教室へと向かう。
その途中にチャイムが鳴った。
落ち着け、自分。
大丈夫、智也を見なかったらいいから。
そう何度も心の中で唱え、教室に入るけれど、早速目線は智也を追ってしまう。
すると向こうもこっちを見ているため、目が合い一瞬で昨日のことが思い出された。
いや、ダメだ。
本当に落ち着け。
「はい、授業始めるわよー」
平静を装い、生徒の方を向くとまた智也と目が合う。
すると、ふっと笑われた。
一瞬で顔が熱くなる。
大人の色気が漂う笑み。
今のは反則だ。



