若槻くんが割り込み、私を庇おうとしてくれたおかげで金縛りが解けたような感覚になり、急いでその場から立ち去った。
全部が全部、若槻くんの言う通りだった。
私は涼太の手のひらで、ただ転がされていただけ。
何も知らない女の初めてを奪って捨てるのが、涼太の趣味であり遊びで───
壊れるのはあまりにも簡単だった。
その日も涼太の家に行く予定だった私。
涼太はその日も優しく、いつも通りでさっきの出来事は嘘なんじゃないかと本気で思った。
それ以上に、嘘であってほしいと望むばかり。
けれど全てが嫌になった私は、その日。
私から別れを告げた。



