大学三年になり、二年間同じクラスだった涼太とは離れてしまった。
代わりに涼太と仲が良い若槻くんと同じクラスになったけれど、初めて彼と話した時。
『黒崎って男見る目ないよな』
なんて、早速バカにされたのは今でもずっと覚えている。
それは涼太のこともバカにしたということになる。
そんなこともあり、いくら涼太と仲が良いとはいえ、最初から若槻くんの印象は最悪だった。
気づかなかったんだ。
これは若槻くんの、私を傷つけないための遠回しのサインだということに───
それからしばらく経ち、もう私たちは高校生の恋愛をしてるわけじゃないのだとわかっていたから、いつかはそういう日がくると思っていたある日。
『明日さ、俺の家来ない?』
少し緊張気味に涼太に言われ、なんとなく想像はついた。
いつまでも待たせるのはいけない。
そう思った私は頷く。
涼太なら良いと思った。
涼太になら、全てを捧げても良いと───



