お願い、好きって言わないで。




家に帰る頃には、すでに智也たちの家族は来ていた。

「あら綾、先食べてるわよ〜」
「はーい!着替えてから行く!」


親の言葉に笑顔で返し、部屋へと上がる。
意外と、いつも通り接することができた私。

部屋着に着替え、下に降りると親たちはお酒を飲み始めていた。

「智也は綾ちゃんの背中ばっか追いかけてるのよ?」

「高校も大学も綾ちゃんと同じところって、相当綾ちゃんの方が好きなんだなー、我が息子は」


智也の両親が彼をからかっていて、私の親たちは微笑ましそうに見つめている。

けれどそもそも私は、智也が同じ大学を目指していたこと自体知らなかった。

「智也、私と同じ大学行くの?」
「え、あんた知らなかったの?」

驚いたのは私のお母さん。

進路とかは担任が請け負っているため、私は直接触れていない。

そのため、初耳だった。


「智也は綾ちゃんのこと、大好きだからねぇ?」


ニヤニヤと彼のお母さんは笑う。