「…綾さん!?」
職員室に入るなり、私を見て驚く雅さん。
「大丈夫?すごく顔色悪いよ?」
「あ、大丈夫です…」
「綾さん、震えてるけどもしかして風邪?明日から休みだし、今日はもう帰りなよ」
雅さんだけでなく、他の先生たちにも心配され、私は帰ることにした。
そしていつもの帰り道を歩く。
高校から駅までは近いはずなのに、今日はすごく遠く感じた。
長く、果てしなく続く道のように。
それが寂しく心細く泣きそうになる。
誰かに頼りたい。
寄り添っていたい。
そんな時───
智也の顔が浮かぶのは本当にダメだと思う。
利用しないって決めたじゃないか。
これじゃあ若槻さんの言う通りになってしまう。



