「こう見えて、常に学年一位だったわよ。
国語以外でも基本は教えられるから、わからないところがあったらいつでも聞いてね」
するとみんながおーっ!と騒ぎ出す。
「すごいね」
「常に一位とかすごすぎだろ!」
その後にも、いくつかの質問が飛び交った。
もちろん、その中にありきたりなものもあって。
「今、彼氏はいるんすか?」
「本当に高校生ってそういう話、好きよね。
残念ながらいないわ」
素直に答えると、また騒がしくなる。
特に男子生徒たちが騒がしかった。
「じゃあ先生、俺と禁断の恋しましょうよ!」
「待て待て、そこは俺が…」
禁断の恋。
その言葉に、つい反応してしまう私。
ダメだダメ、智也は私をからかっただけ。
そう自分に言い聞かせ、「私は禁断の恋とか無理なタイプだから」と答えてバッサリ切った。



