時折、声が漏れつつも、智也のペースにひたすら合わせる。

強引な智也についていくのは、ギリギリだったけれど。


「んっ…はぁっ、はぁ」
「まだ慣れねぇの?こんな息、乱れて」

うん、慣れないよ。
少ししか息が乱れない智也は、やっぱり慣れているのがわかる。


少し息を整えてから、智也のシャツを掴み、また次をねだる。

「智也、脱がさない程度に刺激をちょうだい」


脱がされてしまえば、最後までいってしまう恐れだってある。

もしそうなったとして、また過去を思い出せばこの前と同じになる。

それなら、ギリギリのところで踏みとどまればいいんだっていうずるい考え。

「……っ」


じっと智也を見上げると、初めて彼から顔を背けられた。