「珍しく乗り気?」
「制服効果で」
「まあ、そうかもな」
ベッドに腰を下ろす私の隣に、智也も座る。
今はまだ、私たちを邪魔するものは何もない。
「じゃあ、何してほしい?」
「え?」
「綾ちゃんが劇を頑張ったご褒美、選ばしてやるって言ったよな」
ああ、確かにそんなことを言われていた。
今思い出して、どうしようかと悩む。
「理性保てなくて襲うとかやめてよね」
「保証はねぇけど頑張る」
頑張るって、そんな言い方されると不安しかない。
「まあいいや、とりあえず抱きしめてよ」
いきなりキスしてって言うのもあれだ。
それに、智也に抱きしめられるのが好きだったりする。



