お願い、好きって言わないで。




「それに、お腹すいた。
先にご飯食べてからお楽しみの時間にしような」


お楽しみの時間って……絶対に智也のペースになってやるものか。


そう心に決め、私はキッチンを借りる。


冷蔵庫の中には、十分なくらいの食材が詰まっていた。
逆に種類が多すぎて、何を作ろうか悩んでしまう。


「智也ー、今の気分は何?」
「洋食あたりで」


洋食か。
それならオムライスとパスタにでもしようかなと思った。

智也はきっと、私の倍くらいの量は食べるだろう。


そう思い、私は料理を作り始める。
そしてオムライスとパスタを作り終え、食卓に並べた。


「すげぇ美味そう」

それを見た智也は、早速目を輝かせる。
その姿はどう見ても子供で、やはり彼はまだまだ学生らしかった。