「なら大人しくしとけ」
「できないってば!場所考え…ふっ」
また、口を開かせないように塞いでくる唇。
キスをされながら、ボタンが外されていく。
一つ、また一つと外されていくのが自分でもわかった。
半分ほどボタンを外したところで智也の手が止まり、キスも止む。
「どこにつけてほしい?俺の痕」
鎖骨あたりを指でなぞられ、思わず体が反応してしまう。
なぞり方がなんともいやらしい。
「……他の女にもこんなことしてたの」
「は?好きでもねぇ女に痕つけてどうする。
つけろ言われても断ってました」
つけろって頼まれるんだ。
世の中には積極的な女も多く存在するようだ。
「嫌だ、断る。
私は絶対に頼んでなんかやらない」
可愛くない女。
いつまでも遊んでいた智也のことを引きずっている。



