「綾ちゃん……?なんで制服なんか…」
「そ、それは…」
明らかに戸惑い、驚いている智也。
これは正直に言わないと変な趣味があると思われたら嫌だ。
そう思い、慌てて口を開こうとしたけれど。
「それでさー」
「あははっ!!」
近くから男の笑い声が。
これは危険だと思い、声のする方を見ると同時に、数人の男子生徒たちが曲がってきて……次の瞬間、視界が真っ暗になる。
智也に抱きしめられたのだ。
「…おい、あれ智也じゃね?」
「まじかよ、こんな堂々とイチャイチャしてるとか」
「絶対彼女じゃん」
「とりあえず俺たち邪魔だろうから行こうぜ。羨ましい」
智也の腕の中でじっとしていると、男子生徒たちの声と足音が小さくなる。



