お願い、好きって言わないで。




みんなに制服が配られる中、私が着る予定の制服がなかったというのだ。


「あ!きっと職員室だわ。
どうしよう、時間は余裕あるから大丈夫だろうけど…」


先生が時計を確認する。


できればこのまま私の出番をなくしてほしかったけれど、そうはいかない。


「あ、じゃあ取りに行ってきます!」


私がそう言うと、先生は申し訳なさそうに「ごめんなさいね」と返された。


「あ、この後男の先生が着替えるから、どこか空いてる教室で着替えてきてくれないかしら?」


今度は違う先生にそう言われ、私は頷き少し駆け足で職員室へと目指した。