俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「下」

「〜〜〜ッ!!」

私は声を出したくても出せなくなった。それを見て私を嘲笑うジャック。そして、たまたま会議室に入ってきた不良。

私はジャックに無理やり連れて行かれる。今度は地下室ではなく、最上階にある小さな部屋だ。

最上階の部屋には、小さなベッドやクローゼットが置かれている。たぶん、召使いの部屋だったのかもしれない。

ジャックは私を椅子に座らせると、どこからか紐を持ってきて私を椅子に縛り付け始めた。地下室に閉じ込められている時より拘束されている。

「〜〜!」

声にならない声を出して抵抗するけど、ジャックは力で私を押さえつける。そして、私は椅子に縛り付けられてしまった。

「お仕置きだ。たっぷり反省しろよ」

ジャックはそう言うと、私に背を向けて扉を閉める。鍵はかけられていない。

私は逃げようともがく。しかし、私の体を縛っている紐は取れることはない。

逃げられないとわかっているから、ジャックはわざと鍵をかけて行かなかったんだ……。

私はジャックの意地悪さに泣きそうになった。