俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「下」

今では一日が長く感じるし、いつも退屈。ジャックが来るのは怖いけど、まだ話し相手がいるからマシかもしれないと思い始めている。

そんなある日、私がいつものように天井を見上げていると、扉がゆっくりと開いてジャックがやって来た。この時間にやって来るのは珍しい。

「どうしたの?」

私が訊ねると、ジャックは「来い」と言って私の足枷と首輪を外す。まだお風呂の時間には早い気がするんだけど……。

階段を上ると、まだ太陽が昇っているし、空はきれいな青空だ。まだ真昼なのだとわかる。

ジャックは私の腕を掴んだまま、一言も話さない。私も怖くて何も言わずにただ歩く。足を止めれば、ジャックに拳銃を向けられることになるから。

しばらく歩いて私とジャックは、会議室のような場所に着いた。ジャックはその扉を開ける。

すると、中には大勢の人がいた。全員いい人ではなさそうだけど……。

「おお〜!王女様だ〜!」

「胸でけえな〜」

「背高くね?」