俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「下」




私は掃除の手を止め、窓の外を見上げた。空は美しい青。白い翼の鳥が二羽、仲良く大空を飛んでいる。

「あの鳥みたいに、空を飛べたなら…」

リーバスやみんなのところへ帰れるのに…。今の私は、籠の中の鳥だ。お城にいた時とほとんど変わらない。

「……リーバス、助けて……」

早く私を見つけて!ジャックから助け出して!

空を飛び続ける鳥たちが、この思いを運んでくれたらいいのに…。

ジャラリと手錠が音を立てた。