俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「下」

アレックスたちが来ないということに、ロビンは安心したような表情を見せていた。レムは、一応警察官だからクリスタルの事件を知っていて、「俺も一緒に行く」と言ってくれた。

正直、レムが来てくれたことに感謝している。まあ本人には言えないが……。

辻馬車に揺られながら、俺はちらりとロビンを見る。リーがあの時言った言葉を思い出した。

「きっとロビンはリーバスのことが好きだヨ。たぶん、ずっと前からリーバスに恋をしているネ」

俺はそう言われた時、胸が一瞬高鳴ったものの「ありえん!」と笑った。

ロビンはただの幼なじみだ。俺は未だロビンを異性としては意識することができない。だから膝の上にロビンが乗っても平気だった。

しかし、誰かにそう言われるとロビンのことが気になってしまう。おそらく二人きりだと気まずい雰囲気だっただろう…。

クリスタルなら甘えてくれたり、楽しい話を聞かせてくれるのだろう。ここは自然が多いから花の花言葉などを教えてくれるのかもしれない。