俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「下」

「生きたい!リーバスやみんなと一緒に……生きたい!!」

水晶がピキピキと音を立てる。水晶にどんどんヒビが入っていく。光はどんどん強くなっていく。

水晶は完全に割れる。私の体がふわりと浮かぶ。

リーバス、みんな、心配かけてごめんね。光に向かって私は飛んで行った。



俺が目を覚ますと、もう太陽は出ていた。空は美しい青を見せている。

俺は、クリスタルを見つめた。変わらず眠り続けている。一体いつになれば目を開けてくれるのだろう。

「急かすつもりはないが…早く目を覚ましてくれないか?」

そして、優しく口付ける。クリスタルの表情は穏やかなまま……そう思っていた。

クリスタルの目が、ゆっくりと開かれていく。そしてエメラルドの二つの目が、俺の姿を映した。

「……リーバス、おはよう」

その刹那、俺の心臓が大きく音を立てた。喜びや、安堵、幸せなどたくさんの感情が混ざって自分が何を思っているのかわからない。