俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「下」

「……そんなに言わなくても、リーバスさんの気持ちはきちんと伝わっていますよ」

アリーチェさんは、微笑みながら言った。

「娘を、生涯よろしくお願いします」

その言葉が、どれほど嬉しかっただろうか。俺は大きな声で「はい!!」と頷いた。

これが一週間あった出来事。もう一週間経つのか…。

夜は、クリスタルの隣で眠る。手をつないだまま、クリスタルのきれいな横顔に見とれながら眠るのだ。

「おやすみ、クリスタル」

俺はクリスタルの頰にキスを落とし、目を閉じた。



この水晶の中で、どれほどの時間を過ごしたんだろう。私は両膝を抱え、座り込んでいた。

声を上げても、水晶の中で暴れても、周りに何の変化も起きない。

もしかして、一生このままなのかな。というより、私はもうすでに死んでしまっているのかな。そんな思いだけが頭の中を巡る。

もしも、死んでしまっているのなら、最後にリーバスを守れて本当によかった。あれが私にできる精一杯の恩返しだから。