俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「下」

「私も……」

小町が涙を拭い、俺の目をまっすぐに見つめる。

「私も、クリスタルさんのそばにいさせてください。私にお手伝いできることは何でもします。どうか、よろしくお願いします…」

小町が頭を下げた後、アレックスも顔を上げる。

「絶対にクリスタルを起こしてやるんだ!心配ばっかかけやがって!」

小町たちは、クリスタルに近づき話しかけ始める。クリスタルからの返答はないが、それでも笑顔を絶やさない。

俺は……素晴らしい仲間に巡り会えたんだな……。

「ありがとう」

俺の呟きに、みんなは優しく微笑み、またクリスタルを見つめた。



クリスタルが眠ってから一週間。その間に、色んなことが起きた。

リリーが見舞いにやって来た。震える手でクリスタルの頰を包んで、「怖かったよね。何も知らなくてごめんね…」と泣いていた。

ルーファスさん、ライナ、マットも見舞いにやって来た。

「クリスタル様…!」

三人はクリスタルに励ましの言葉をかけ続けていた。