俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「下」

応援に駆けつけた警察が、大人しくしているジャックを連行する。レムはロビンの肩をさすっていた。

そして……俺とリーはクリスタルを病院へと急いで運んだ。



気がつけば、私は淡い水色に輝く水晶の中にいた。周りは明かりも何もない漆黒。夜よりも暗い闇が、果てしなく広がっている。

闇の中の水晶の中に、私は一人いた。体の痛みは嘘のようにない。撃たれたお腹を見れば、私の着ている真っ白なワンピースには、血も何も付いていない。傷もない。

しかし、私は水晶の中に閉じ込められたまま。叩いてみるけど、水晶には傷一つつかない。

「……ここ、どこなんだろう?リーバス!」

不安が一気に込み上げてくる。でも、私の声に答えてくれる人はいない。闇は何の変化も起こらず、静寂が広がっている。

「……助けて……」

水晶の中で、私は独りで泣いた。



病院に搬送されたクリスタルは、すぐに医師たちによる緊急手術が行われた。クリスタルが手術されている間、俺は部屋の外でひたすら待ち続けた。

時計の針は、止まることなく進む。しかし、一秒という時間でさえも長く感じた。