俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「下」

ジャックが腕から血を流している。ジャックが持っていた拳銃は、地面に転がり落ちていた。

ジャックを撃ったのは、クリスタルが撃たれても冷静にしていたロビンだ。

ロビンは恐ろしいほど冷たい目をジャックに向ける。

「……これで終わりだ。あんたの逃亡劇も、復讐も、何もかも……」

ロビンが静かに吐き捨てる。ジャックは荒い息をしながら、ふらふらと立ち上がった。

「……お前……俺がリーバスを手に入れられるように、アドバイスをしてやったのにそのお返しがこれか?……あの不良どもよりも使えない……」

やはり、ジャックは自分以外の人間を人としては見ていない。もしもクリスタルが大怪我を負っていなければ、間違いなく俺は怒りに燃えていただろう。

俺は黙ってロビンを見つめていた。その目に、だんだんと火山が噴火する前のように怒りが現れる。そして、ロビンが口を開いた。

「自分が立派なアドバイザーだと思っているのか?馬鹿馬鹿しい!思い上がるな!!」