それが例え、偽りだとしても



公園に着くと、ベンチに座っている哲がいた。


哲は何かに困っていると、この公園に来て。
いつも同じベンチに座っていた。



だから、ここに来れば会えるんじゃないかと思って来たのだけれど……。

やっぱり、困らせていたんだと思うと……ごめんね。



けれど、本当に好きだった。



「哲、もう。終わろうか」


どうしてもこの言葉が言えなかった。終わりなんて、考えたくなかったんだ。


「澪……?」



「私ね、哲のこと好きだよ。
だから、ずっと一緒に居たかったの」



けれど、と。

頬には涙の跡がある。

毎日泣いていたのだろうか。罪悪感に苛まれながら、好きでもない女と恋人関係にあることを後悔して……


「やっぱり、幸せになって貰いたいよ。哲、今までありがとう。

……傷付けてごめんね。こんなに、遅くなってごめん。もっと、早く伝えるべきだったね」



「ごめんな、澪。俺、酷いことをした。余計に澪を傷付けた。

それなのに……澪、ありがとう」