「澪! 良かったね、おめでとう!」 家に帰ると、バタバタと廊下を走って来た姉の真緒が笑ってくれた。 満面の笑顔を浮かべて、7年の片思いが両思いとして実ったと喜んでくれている真緒は知らないだろう。 私はまだ、片思いをしていて 私の彼氏……哲はまだ真緒を思い続けていて、 哲は真緒とより近い関係になれるように私に告白したのだと……。 「ありがとう。真緒」 嫉妬、怒り、悲しみ、羨望……決して表に見せちゃいけない感情を、感謝の言葉に隠した。 ……なんて、虚しいの。