次の日、金魚もめだかもまずまずの売り上げで。
友達の大工の家を通りがかったところで一緒に飲もうと誘われた。
まさおは魚をひとまず家に返すとその足で来た道を戻り晩酌を頂く。

「まさおもそろそろ所帯ば持たんとね」
「いんや、めだからかわいがってくれる人がいたらいいんだけども」

いつものセリフを繰り返し、楽しく飲み食いすると外はもう真っ暗だ。
自分も友人のように嫁さんをと思いつつ、いつの間にか25歳を超えていた。
しかし、まさおは今の気ままな生活も気に入っている。綺麗な星空のもと、夜道を酔ったいい気分で帰路に着いた。