佐藤くんは涙を目に溜めて私を見ていた

見たこともない表情の佐藤くんに少し

驚き、涙を溜めているのを見ると

私まで悲しくなった。

「佐藤くん…私…私は」

私は震える体なんて気にかけず

ゆっくりと佐藤くんに近づく。

「高橋さん！ダメだよ…近づいたらダメ
また震えてる…」

佐藤くんに近づくたびに震えが強くなる

佐藤くんの制服のカッターシャツが

掴める距離まで来れた。