「高橋さんごめん。やっぱり2人の方が
いいよ。彗も自信無くなってるし。
俺出るから。彗、自信持て!」

中村くんが佐藤くんの肩をポンポンと

叩き出て行ってしまった。

少しだけ冷たい風が吹くようになった屋上

に2人きり。しかもその相手は佐藤くん。

どうしようと思っていると佐藤くんが

弱く細い声を上げる

「た、高橋さん…」

「ひっ…」

上靴がコンクリートの地面に擦れる音がする

さっきみたいに後ずさる私に佐藤くんは

悲しい顔をする。