すると、膝丈の高さのベッドに足元から飛び乗り、布団の上を歩いて昨夜のように顔の横で丸まって寝てしまう姿は、言葉に表現できない感動で、ウルウルと目が潤ませてしまう。そらくんの寝顔を見ているうちにいつのまにか寝てしまっていて目覚ましの音で目を覚ました。

うわぁ、ヤバイと慌てて止めたが、そこにはそらくんはいなくて、どこだろうとリビングに出たらネズミのぬいぐるみと格闘中。

リラックスして遊んでいる光景に、少しずつだがそらくんが気を許してくれている気がして、頬を緩ませ『おはよう』と声をかけた。

遊びに夢中な彼には聴こえていないらしいく、いつものように朝の準備に取り掛かり、スティックパンとインスタントコーヒーをキッチンの空いたスペースで立ち食いして、そらくんとぬいぐるみの対決を見守っていたら、偶然、空っぽの餌皿にそらくんが飛び乗り、カチャンと立てた音に驚いて飛び跳ねソファの下に隠れてしまう。

運動しお腹を空かせているだろうと餌皿にご飯を盛ってあげるが、動こうとせずにじっと見られていた。

そらくんは、餌皿の音を鳴らせばご飯が当たるとその時に学習したらしく、その夜からお出迎えの後は空の餌皿をカチャンと鳴らすようになる。