その聞いた事のない音に、そらくんはびっくりしたのかソファから部屋の隅に移動し、毛を逆立て威嚇中。

『驚かせてごめんね。大丈夫だよ、そらくんに何もしないよ』と声をかけながら、熱々のトマトクリームソースパスタとわかめスープの入ったマグカップを両手に持って、ソファを背にして床に座ると、そらくんはこわごわ近寄りながらの膝の上に前足を乗せ覗き見てきた。

ミィーと鳴きパスタの匂いを嗅ぐ為に首を伸ばしテーブルの上に顔を乗せる姿が可愛く、つい抱きしめてしまい、驚いたそらくんから痛いしっぺ返しが返ってくる。

爪を立てられ跳び跳ねて逃げられてしまったのだが、ソファの上に置いていた猫足柄のクッションの上で丸まり、こちらを見ている。

『驚かせてごめんね』

そらくんと微妙な距離を保ちながら、焦るな私と自分に言い聞かせ、早く仲良くなりたい気持ちを我慢して、普段通りに過ごしお風呂へ。

出てくると餌皿の中は綺麗になくなり、そらくんは、折りたたみ式のマガジンラックでご就寝中だった為、そのまま私は就寝しようと寝室に向かった…その後ろをそらくんがついて来たのだ。

うそ…嬉しい。

それでも、驚かせたらいけないと普段通り布団の中に入りながら気配を伺った。