「……みんなお前の写真を待ってるぞ?」
「あー……うん、知ってる。 すっごく嬉しいし、メチャクチャ感謝してるよ。 でも「唐草 美麗」はもう終わりにするつもり」
「ページを…消しちまうのか……?」
「ううん、ページ自体は残すよ。 全部が全部、大切な思い出だからね」
「……そっか」
少し残念そうに笑うマルは、携帯を操作してSNSを開いた。
画面に映っているのは「唐草 美麗」のページだ。
【 俺の写真を好きになってくれてありがとう。 そしてごめんなさい。 】
というメッセージに、ハルジオンの写真が添えられている。
それが「唐草 美麗」の最後の投稿だ。
これから先も、投稿は無い。
「唐草 美麗」本人がそう言ったのだから、間違いない。
残念だけど…和真くんの意志は固そうだ。
それがわかっているからこそ、マルは潔い。
「まぁ、無理矢理「やれ」って言われたって、嫌な気分になるだけだもんな」
「うん。 写真自体はやめるつもりがないから、それは安心して?」
「オーケー、了解。 メールで送られてくるのをのんびり待つよ」
「ふふっ…ありがとう。 いい写真が撮れたら すぐに送るね」
「じゃあさっきの写真送ってもらっていい? しばらく待受画面にしたいから」
「あ、じゃあ円くんもさっきの送って送って。 俺も待受画面にしたいっ」
「おー」
二人は会話を進めながら、慣れた手つきで携帯を操作していく。
それを眺めたあと、少し遠くの方に居る女の子たちへと視線を向けた。



