「お前は基本「いいね」しか言わねぇから参考にならんっ」
「そうだそうだっ、「いいね」以外のコメントをよこせー」
「よこせーっ」
……子供かよ。
しかもなんかSNSと混同してるっぽいし。
「……「いいね」以外のコメント…ねぇ……」
2つの携帯の画面を、まじまじと見る。
で、その結果。
「やっぱりどっちの写真もいいと思うよ?」
というのが、俺の答えだった。
「うわー、トラくんらしいねぇ」
「ハァ……。 お前、昔っから「いいね」「いいと思うよ」くらいしか言わないもんなぁ……」
「あははっ、じゃあ素直に受け取っとく?」
「だな。 しょうがないから、素直に受け取っとこう」
「うん」
マルはどこか呆れたように笑い、和真くんは楽しそうに笑う。
そんな二人を見て、俺もまた笑みを浮かべた。
その後。
二人は写真を撮るのを一時やめ、俺たちは座って話すことにした。
「なぁ和真、お前さ……もうSNSに写真載せねぇの?」
マルが、ポツリと問う。
3週間前の騒動のあと、「唐草 美麗」は沈黙したままだ。
ハルジオンの写真を最後に、ただの呟きすらも発していない。
「いいね」はずっと伸びているし、コメントも多数寄せられている。
それでも「唐草 美麗」は……戻ってこない。



