「……あのねっ、私 美麗さんの写真が大好きなのっ!! まさか この町の森林公園に美麗さんが現れるなんて、ほんっとうにもうチョー嬉しくてっ!! だから ここまでダッシュで来たんだよっ!!」

「あ、ありがとう……」

「SNSには絶対載せないっ!! いや本音を言えばメチャクチャ載せたいけどっ!! でも迷惑になるってわかってるから絶対に載せないよっ!!」



……えっと、うん……。

どうやら星屑さんは、ただ普通にツーショット写真が撮りたいだけらしい。



「……マジで、写真を撮るだけ? アップはしない?」

「しないしないっ!! ていうか無断で写真をアップしたら犯罪じゃんっ? 16歳で犯罪者の仲間入りなんて絶対に嫌だよっ!!」

「ははっ…そりゃそうか。 オッケー、じゃあ撮ろう」


「やったぁっ、ありがとう美麗さんっ!! ……って、「美麗さん」って呼び方だと女の子みたいに思われちゃうよね。 キミのこと どう呼べばいい?」



……あぁそっか、確かに「美麗」って女の子っぽい名前だもんな。

うちの姉ちゃんを思い浮かべると、女の子っていうよりは鬼ババって感じだけど。


どうしようか?

本名…は、さすがにマズいかな?

でも他に何も浮かばない……。