「えっと…うん、じゃあ今後はメールで連絡し合おうか。 その方が早いもんね」
「ん。 じゃあ今からDMでアドレス送るな」
「うん」
借りていた携帯をマルに返す。
そのあとマルは、慣れた手つきで操作をしていった。
「送った」
と言う声が返ってきたのは、約1分後。
SNSの自分のページを開き、DMを確認すると……、
「あれっ?」
……そこにはメールアドレスだけじゃなくて、携帯の電話番号も一緒に記載されていた。
「……これって、マルの携帯の……?」
「うん、ついでに送っといた。 何もないとは思うけど、なんかあった時には 電話の方がいいだろ?」
「……ありがとう。 私の番号、今からメールで送るね」
「あいよ、りょーかい」
DMで届いたばかりのアドレスに向けて、メールを送る。
内容はとっても短くて、書いたのは【早乙女 美麗です】という名乗りと携帯番号だけだ。
それを送信したあとに、アドレス帳にマルの番号とアドレスを登録する。
……のはいいんだけど、なんて名前で登録しよう?
【マル】?
【時雨くん】?
それとも【時雨 円くん】?
んー……悩む……。



