学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です



どうしよう。

会いたいな。

会って話したい。


だけど、またマルと一緒に居るところを誰かに目撃されたら?

会話も…聞かれたら困る。


写真を撮るマルのそばに居たい。

だけど迷惑はかけられないから…そばには行けない。



「……ハァ。 これ、結構…キツいな……」



マルの写真が見られればそれでいい。

そう思ってたはずなのに、今はマルの隣に居られないことがどうしようもなくツラい。


昨日、隣に並んだからだ。

砂浜で隣に座って、同じ景色を眺めてしまったから……この距離じゃ物足りないと思ってしまうんだ。



「……」



何が「 恋 かどうかはわからない」だ。

今日1日ずーっとマルのことばっかり考えてたくせに。

マルのことしか考えてなかったくせに。


私、恋…してるじゃん。

マルのこと、メチャクチャ好きになってるじゃん。



「……ヤバい。 自覚したら すっごく恥ずかしくなってきた……」



今朝、校舎裏で会った時のことを思い出す。

あの時はまだ 恋をしてる って自覚はなかった。

だからこそ…かなりズバズバと言っちゃったんだよね……。