5.6時間目はいつのまにか過ぎていて、気づけば放課後になっていた。
「果乃。また月曜日。」
「はーい、バイバイ」
私はひとり、あの垣根をくぐる。
カランカラン…
「あ、千景くん」
「やっときた、入って」
「あ、ありがとう」
落ち着いたレトロな空間が私を迎えてくれた。
「そこ、座っていいよ。」
「おじいさんは…?」
「今日はいないよ、だから俺が代わりに。ごめんね、デートしようとか言ったのに。」
「ううん!私は全然…」
それより2人きりってことの緊張のほうが…
「果乃。俺、果乃のこと前から知ってたよ。」
「本当?部活かどっかで会ってた?」
「うん、会ってたし、会話だってしたことある」
「ぇえ!…ごめん、覚えてないかも…」
「それは気にしてないよ、大丈夫
その時から俺、
ずっと果乃が好きだよ」