Campus Love~学内恋愛~

そう言うか言わないかのうちに、吹き抜けのロータリーにいくつか立っている柱の影から、黒いストローハットをかぶり、黒い大きめのサングラスをしたリカが、ケータイを耳に当てたまま現れた。



今日は、ちょっとゆったりした幾何学模様の白黒ワンピを着て、足元は黒いピンヒールを履いている。



手には、リカお気に入りのヴィトンのエピの黒いボストンバック。



また前回とうって変わって、今日は、チョイ悪セレブ?



現れるなり、リカは、左手でサングラスをはずし、右手でケータイをパチンと閉じて、ユウキの方に笑顔で歩み寄ってきた。



「お腹すいた、ユウキ、ご飯連れてってよ」。



「やっぱりそんなことか、この小悪魔め!」とユウキは思ったが、今日、そんなリカを見て、心のどこかにしまっていたあのリカへの想いが、また再び湧き上がってきた。



好きな女の子が約束もしていないのに突然目の前に現れたら、どんな男だって悪い気はしない。



本当はめちゃめちゃうれしい。



でも、リカはキャバ嬢。



ここは、まだ「悪い気はしない」にとどめておこう。