帰りの電車の中で、ユウキは、この一週間の自分の気持ちを整理し始めた。



やっぱり、リカと僕は、ただのキャバ嬢とお客の関係。



栗原先生の言っていたように、リカには悪意もないし好意もない。



たぶん、ほかの客と先約があって、今日はアフターに行けないんだろう。



リカの「ポワーンと相手の目を見つめるやさしい笑顔」も演技だったんだ。



すべて営業の一環。



あっちの方が、一枚上手。



もうリカのこと考えるのはよそう……。



ユウキは、完全にマイナス思考の〈負のスパイラル〉に入っていたが、相手が相手なので、これ以上深入りはせず、ある意味ドライにあきらめきれるような気がした。



しかしその後、ユウキには意外な運命が待ち受けていた。



事態は急展開する。



リカは、そんな安っぽい女ではなかった。