私は、ひなこちゃんのコーディネートカラーにピンクを選んだ。

白を基調にして、ピンクを取り入れた部屋は、とってもひなこちゃんのイメージに合っていた。

時間まで部屋で過ごして欲しいと、ひなこちゃんにはお願いして、次に来る同居人を迎えに行った。

2人目は、山崎祥太(しょうた)君、24歳。

バス停に着いたら、まだバスは来ていなかった。

少し待とう…

春の優しい風を感じながら、道路の反対側にある公園で、楽しそうに遊ぶ子ども達を見て、微笑ましく思った。

私には、子どもがいない。

欲しくないわけじゃないけど…

無理に作ろうとは思わなかった。

今の旦那との間に子どもなんて、正直、考えられなかったから…

『あ、来た』

向こうからバスがやって来る。

なんだか…少しドキドキする。

本当に履歴書通りのイケメンが降りてくるのかな…

バスが止まって、数人が降りた。

最後に降りてきた人…

彼が、きっと、山崎祥太君だ。

間違いようが無い。