『今日は…わざわざ大学まで来てくれて、ありがとうございました。僕が勉強してる場所、結菜さんに見てもらいたかったから…本当に良かったです。あっ、晩ご飯楽しみにしてますね、じゃあ…気をつけて帰って下さい』

文都君は、笑顔で手をあげて、頭を下げてから、レストランには戻らず、教室に向かった。

女子達を放ったらかしていいの?

きっと、文都君のファンなんだよね。

他にもいっぱいいるはず…

なのに、文都君…

私、そんな優しいこと言われたり、されたりしたら…

やっぱり…ときめいてしまう。

文都君の純粋で綺麗な心。

それを知ったら、今まで自分がしてきたことに、激しい後悔をしてしまう。

本当に、私は…

バカな女だ…

とことん、自分が嫌になる。

でも、おかげで、ハッキリと川崎君との関係にケリをつけたいと、心から思えた。

中途半端にしてちゃ…ダメだって。

私は、その場で川崎君に電話をかけた。