割たグラスや壊れた時計 倒れたタンスそれはそれは見事だった。 カチャン 「ははっこれ私の心みたいだな」 割れたグラスを拾い集めポロッとこぼした言葉 《将斗…私の事など忘れてもう前に進んでね…》 違う…本当は 《行かないで……お願い…私を、見捨てないで。》 これが花純の本心だった。 戻りたくない気持ちと裏腹に 前の自分みたいに笑いたいと思う気持ちが 花純に出てきた。