「詐欺、と言われても困るな。特別意識はしていないが―…」

「じゃあ、何で数日前に知り合った女子を相手にそんなに横暴で失礼な態度がとれるんですかっ?」


しかも、ヒトの秘密事項をいいことに交換条件まで持ってきて!

怒りに震える私を、高輪マネージャーは、というと冷静な表情で眺めている。

そして、


「そうだな……何故か君の前では意地の悪い自分が無意識に出てしまうみたいだ」


と、悪びれもせずに言う。


「む、無意識……?」

「ああ」

「―…」


無意識って、

それはそれで、更に質が悪いんじゃ……

何だか、今度は一気に襲う脱力感。