そんな事を思って、今度は呆然と立ち尽くしてしまっていると、 「まぁ、いいや。ジュリちゃん」 と、会話を再開する高輪マネージャー。 しかし、“ジュリちゃん”って―… 「そ、それは源氏名です……瀬名です……瀬名藤子……」 「ああ、失礼。瀬名さん、これ挨拶の品」 そう言うと、高輪マネージャーは、 「はい」 と、包装されたのしつきの箱を渡してきた。 「ど、どうも」 とりあえず、受け取る私。