「は、はぁ……」
「で、同じ職場で同じマンションという事を知って、更にからかいたくなって―…」
「それ……理由になっていない気が……」
「まぁ聞け。けど、瀬名さんの部屋から男が出てきた時は、無性に関係が気になったり、変なのに付けられた時もかなり心配したりしてる自分がいて―…とにかく、危なっかしくて、目が離せなくて、フラフラしているのかと思ったら、根は真面目そうだったりで、それで、」
「そ、それで……?」
「気になる一方で―…ああ俺って瀬名さんが好きなのか、って自覚した」
〝好き”
何度聞いても、甘くてくすぐったい気持ちになる。
「で、でも、高輪マネージャーって―…色々と誤解して避けたり、新堂会長の件とか、私情を仕事に持ち込んで集中力を欠いちゃう使えない社員で、面倒くさいオンナだな、とか思うタイプなんじゃ……」
「ああ、それは確かに」
「やっぱり……」
「ただそれは、管理職の立場からするとな。俺個人としては別」
「別って……?」
「俺のせいで気持ちが乱されるなんて、堪らなく可愛いし、ほっとけないだろ」

