ラウンジがある最上階へと急ぐ高輪マネージャーの後を、引き離されない様にひっしに着いて行く。
「予約変更の連絡があったのって今朝?」
「そ、そこまでは―…」
「ああ、上原がって言ってたな。営業部に回って来た連絡をアイツが取ったのか……で、何で上原がそんな重要な連絡を直接ラウンジに伝えず、瀬名さんに頼んでるの?」
「それは……今朝、営業部の前で上原くんに会って、ラウンジに内線連絡したけど出ないとかで……打ち合わせに間に合わないから、伝える様にお願いされて……」
「ったく……上原のやつ……で、瀬名さんはそのまま忘れていたと」
「は、はい……」
高輪マネージャーの言う通り、思い出すまですっかり忘れていた。
「新堂会長の所とは、再来月に予定している数百人規模のパーティーでうちを使ってくれるかどうかって話をしている最中なんだ」
「え……」
「予約変更を受けたものの、席が取れませんでしたって事に出来ないっていうのはわかるよね?」
「―…っ」
ラウンジに上がるまでの高輪マネージャーとの時間は、ただただ自分の不甲斐なさを歯痒く思う。
昨日は失恋。
今日は仕事のミス。
ダメな所を見せっ放し。

