スーツにオールバックに、丁寧な口調―…
仕事モードの高輪マネージャー。
まさか、フロントに居ても会っちゃうなんてツイていないというか、何と言うか……
「有難う―…ございます。こちらで処理させて頂きます」
精一杯平然を装って言ってみたけど、視線は合わせられない。
「宜しくお願いします」
「はい……」
ちゃんと落し物は預かったから、早く行って。
営業部にでも戻って。
そう心の中で言って、やり場に困る視線をプリントアウトされた全館の予約表に向ける。
と、
「あ―…」
〝予約”〝営業部”で今、思い出してしまった重要な事。

