その声に、
「臣くんっ!」
と返す、お客様の表情はパアッと一気に明るくなる。
っていうか―…
何っ!?
このイケメン俳優orモデル並のオーラを放つ男性は……!?
登場した旦那様らしき男性に、思わず素で見とれてしまう私。
「ったく、探したぞ……」
「ス、スミマセン……臣くんとはぐれたっ!って思ったくせに、ついパンフレットみながら脳内妄想最大にしてしまって……迷子デス」
「何でもいいけど、携帯の入った鞄を俺に持たせたままいなくなるのは勘弁してほしいんだけど」
「スミマセン、スミマセン……」
「ほら、さっさと行くぞ、次」
「でも―…場所が~…」
「3F、“ローズ”の間」
「さすが臣く~んっ!司法試験一発合格なだけあるネ」
「どんな理屈だよ……」
耳に入ってくる二人のそんな会話……
やっぱり、このお客様の旦那様なんだ。
少々呆れ気味のご主人に、平謝りの奥様という感じだけど、
何だか、凄く羨ましいって思ってしまう。

