“瀬名さんがよければ、だけど”
そんな予想外の言葉。
「どうする?」
高輪マネージャーに返事を求められる。
さっきまで睨みつけていた筈なのに、何時の間にか力が抜けてる。
それと反比例して、じわじわと強くなる胸の高鳴り。
何でまた、こんな気持ちに……?
そう思うと同時に、
「ご心配頂かなくても、結構です……!」
口から出てきたのは、そんな可愛げない口調での言葉で―…
「あのっ……私、フロントに戻らなきゃいけないんで、失礼します……」
ふいっと視線を逸らし、その場を去ろうとする。
そんな私に、
「タクシーで帰れよ」
と、声をかける高輪マネージャー。
もぉ、やめてほしい。
あんな風に優しい言葉を不意にかけないでよ……

