「―…い」
「……」
「おい、大丈夫か―…!?」
呆然とする私の耳に入ってきた声。
あれ……
この言葉と声、聞いたことがある?
そんな事を思っていると、私の方へと近付いてくる声の人物。
その声の人物と私の目線が一緒になって……
う、そ……
そう私が思ったと同時に、転がっていた黒ずくめの男が勢いよく立ち上がった。
目深に被られた帽子に口元を隠したマスクという格好が、暗闇の中でも一瞬だけ見える。
でも、人相まではよくわからない。
そして、走り出した黒ずくめの男。
逃げる男を、
「おい、待てっ!」
と、声を上げて、追いかけようと立ち上がるのは―…
目の前で立ち上がるのは、
高輪マネージャー。

