それから、私の膝の傷口に絆創膏を貼って、その上に包帯をぐるり。
「包帯まで巻くんですか……?」
「お客様の前に出る時、絆創膏より見栄えがいいだろ」
「確かに……そうですね……」
「まぁ、実は白い包帯のほうがそそられるからだけど」
「……残念ですけど、白い包帯が巻かれているのは私の足です」
「ああ、そうだ。非常に残念だ」
「……」
ホント、高輪薫という男は……
こんな会話、
普通上司と部下でしないでしょ。
そう思ったところで、
「はい、完了」
高輪マネージャーが立ち上がる。
「数日で治るだろう。家では絆創膏はがしとけよ。もし悪いようだったら、その時は医者に診てもらえ」
「はい……ありがとうございます」
別に頼んで処置してもらったワケじゃないけど、
一応、建前として御礼は言っておく。

