「そう?」
「はい。性格悪いです」
「安心しろ。こうなってしまうのは君の前だけだから」
「な―…っ」
前にも似たような言葉を言われたけど、
そんなの性質が悪いでしょ……!?
そう、思ってしまう。
だけど―…
“君の前だけ”
高輪マネージャーの口から出てきた、そんな言葉に胸が甘酸っぱい感覚に襲われる……
全く、良い意味で使われているワケじゃないのはわかるのに、
心に広がる甘酸っぱさ―…
それは、きっと、
こんな風に抱きかかえられているからだと、まるで自分に言い聞かせるように思う。
それから結局、
そんな恥ずかしい状態のままで医務室まで運ばれてしまった。

